食育とは、食べることの意味を理解し、一人一人が自律的に食生活を営む力を育てること、またそれを実現しやすい環境をつくり、それらを助けながら進めていくことです。ここ30~40年の間に世の中が随分変わってきているのと同じで、食生活も随分変化してきています。昔とは違い、今では外食したり、出来上がった惣菜を買ったり・・・手軽に食べることができるようになりました。ですから、好き嫌いが多かったり、偏った食生活となり、子供たちの食生活も乱れがちになっています。そのようなことをなくしていくためには、まず「食べ物は最初から食べ物としてあるわけではないということ」自然のめぐみをうけて作物や魚、肉牛などが育ち、それらが食品となり調理されて、やっと食卓に並ぶということを伝えていかなければなりません。また食卓に並ぶまでの食材にもっと触れたり、作物を栽培し収穫をしたりすることで食べ物に対する意欲も出てきて、好き嫌いもなくなり、健康な体作りができるのです。 子どもたちのために私たち大人がしなくてはならないことは「食の大切さを知り、『体に良い食べ物』を自分で選べるような自立した人間」に子どもを育てていくことです。そして一番大切なことは、「食べる楽しさ」を伝えること、それが食育なのです。
当園では、食育を通し、以下の4つの能力がつくようにしています。
主食 | ごはん | 炊きたてのご飯をたくさん食べよう |
汁 | みそ汁 | 具がたくさんのみそ汁を飲もう |
主菜 | 魚や肉 | その時季にとれる「旬」の魚なら最高 |
副菜 | 豆やイモ類の煮物など | 豆や土の中でとれるもの(根菜)を食べよう |
副菜 | おひたしやサラダなど | 野菜はもちろん、海草やキノコもたくさん食べよう |
給食センターや自園調理であっても外部委託が主になってきている時代ですが、当園では自園調理にこだわり、冷凍食品もほぼ使用せずあたたかくおいしい給食やおやつを提供しています。また、子どもが気に入った料理を自宅で再現できるようレシピも公開しています。
できるだけ福井の安心・安全な食材を中心に、お米は大野の農家から直接仕入れているなど、使っている食材にもこだわりがあります。
園では畑を持っており、サツマイモなどの苗植えから収穫までを子どもたちが行なっています。また園庭でも、収穫できる木を植え、子どもたち自らが育て、季節を感じ、収穫し、食す、楽しみを得ています。
当園では専門の栄養士による離乳食の提供やアレルギー管理、食生活管理も行なっています。安心・安全でおいしい食事の提供と、子どもたちの健全な発達を支援しています。
離乳は赤ちゃんにとって「食育」への第一歩。調理の仕方を徐々に変えていくことで、赤ちゃんが固形食を食べる方法を学んでいきます。当園では、栄養面で鉄分を不足させないこと、機能面で摂食機能を発達させることを大切にしています。
そば打ちや、御餅つきなど、日本の文化はもちろん、ときには海外の文化にもふれながら、子どもたちに“作って食べる楽しみ”を体感してもらっています。
園で使用している器は、通常の園の食器とは違います。「越前漆器」「越前陶器」など福井の伝統工芸品を積極的に取り入れたり、子どもたち自らが半年かけて手作りしたスプーンを使ったりしています。ホンモノのよさにふれてもらいながら、食やふるさとの産業技術に興味関心も持ってもらうきっかけづくりを行なっています。
保護者アプリで毎日の献立メニューの確認や写真での掲載。赤・黄・緑の食品群に分けられた食材の表示がされます。また、その日のメニューの「エネルギー」「たんぱく質」「脂質」「炭水化物」の量もわかるようになっています。小さいお子様ですと、連絡帳でその日の主食・副食をどのくらい食べたかわかるようになっているので、メニューやカロリーに応じた確認も気軽にできます。